新たな意気込みをもって
DSC_0384 塗装工として10年以上の職歴をもち、6年前に独立しました。仕事内容は、家の塗装、外壁、内装の塗装ですが、孫請けの立場です。
 鍛えられた職人気質は変わりませんが、周りの同業者は高年齢化し、後輩がいないのでいつもアンちゃん扱いです。
 孫請けの単価は生活するのが精一杯、大変低いです。
 夏場と比べ費用や時間が増えます。ところが氷点下10度前後の現場でも、夏場と同じ単価です。
 まず雪はね、家の周りに足場を設置し、ビニールシートで覆いつつ一気に塗装するのです。
現場は常に灯油を使います。
今年は異常に雪が多く、その上、「アベノミクス」で円安になり、物価が上がり、燃料代が経営を直撃しています。

建設業の衰退が招いた職人不足
この間の職人不足は深刻で、応援を頼んでも職人がいません。
高い単価で無理して、外注しています。
 DSC_0376職人としての喜びは、「いい仕事しているね」と声かけられることです。
最近は工期におわれ大変です。
朝から夜遅くまで仕事、体がもたない、腰が痛みます。
「このままの仕事で良いのか、常に悩みます。最安値の単価、与えられた職人としての仕事で終わって良いのか」と。

民商の仲間と交流して
民商の仲間と交流すると感じるのが、「主張する勇気、自律の道」です。
「まずこの商売で自分自身が自立して」「いっぽ一歩成長するプランをたてるには」「それを実現するには」など深めています。
出た結論は、正規の従業員を雇うこと、切磋琢磨、教える立場から勉強、自分も成長することです。

正規の職員の採用めざして
当たり前のように見えるこの結論、多くの企業がリストラ、非正規雇用で経費削減の道を歩んでいる中での結論です。
雇用対策で融資申し込んでも、「今の仕事増、消費税アップ前の駆け込み需要でしょう」「すぐ仕事がなくなり、返済できるのか」「熱意だけでは…」と冷ややかです。
この間の職人としての実績を「単なる数字上の売上しか見ない」対応です。
いまのデフレ不況に立ち向かっていく意気込みを評価してくれません。

仲間を信頼し、知恵と力を借りて新たなチャレンジ!
孫請けの立場が身に染みています。
民商の仲間と話し合って一つひとつ勉強したり、金融機関や保証協会からもアドバイスを受けるなど自律化の道に一歩踏み出しました。
具体的には、「帯広市の小規模事業者の登録」し、官公需を受注すること、同じ仲間に声をかけて「ネットワーク」をつくり、あらたな仕事確保に活路を求めことを方針化しました。
帯広民商の仲間で建設関連業者で作っている「平原ネットワーク」などのように若い業者のネットワークに関心を持ちます。

苦労はともなうが、「地元で仕事を続け生き抜く」と
この間の苦労は、暗闇からひと筋の光を見つけた思いです。
「地元で仕事を続け、生き抜く」との強い思い、そのためにも模索しながらチャレンジ、いつも障害にぶつかるますが、民商の仲間の助言と交流、励まされて頑張っています。