「さすがは安倍首相!」

この度の、新型コロナの問題で、安倍首相は幾度となく、いわゆる「英雄」になれるチャンスがあったはず。
私はそう思うのです。

国民の声にじっくりと耳を傾け、一回り先んじて問題の解決案をバシッ!と打ち立てれていれば、安倍政権が真に目指す改憲への道は大きく開けていたのだろうに…。改憲反対派の私は、実はちょっと恐れていたのですよ、安倍さんの「英雄」化を。

しかし現実はこうでした

首相「和牛商品券!!!」バシッ

国民「…」

首相「お魚券!!!」バシッ

国民「…」

首相「布マスク!しかも、1世帯2枚!」バシッ

国民「ふざけんな!」

色々続く…



なぜ、こうも的外れなのか。
それもそのはず、国民の声にじっくりと耳を傾けられない、ただそれだけ。

こんなチャンスにできないのですから、今後も国民の声なんて聞く気もないのでしょう。




さあ、前置きはこんなところで、コロナ融資の実例3回目

破綻懸念先は、コロナ融資で救われない

宿泊業を営むCさんは、2月下旬から新型コロナで客足が減少し始めていましたが、外国人相手のいわゆるインバウンドの宿泊は受けていなかったために、一気に減少は免れましたが、3月初めの北海道知事からの緊急事態宣言で、宴会がすべてキャンセルとなり、宿泊も予約がどんどんキャンセル、売り上げは前年比7割から8割の減少となります。

Cさんは、近年の消費減少のあおりから、借入の返済ができずに、一部保証協会の代位弁済を受けており、少しずつ返済しながら営業を続けている、いわゆる破綻懸念先となっていました。
そのため、無利息融資の話がでてきても、私の所は難しいだろうと考えていましたが、売上が支出にまったく追いついていないため、資金ショートが見えている状況の中、チャレンジしてみようと政策公庫の緊急融資を申し込みます。

保証協会の代位弁済についても、詳細に説明できるようにと資料を作成し、政策公庫からいわれた通帳や売り上げ減少の根拠書類などを持って面接を受けると、ほとんどコロナの影響などの話は聞かれず、代位弁済やその他の返済のことばかり、しまいには「わたしたちも金融屋ですから」と言われ、「今回の借入金を、ほかの借金にまわされたら困るんです」と、Cさんは、「今回の申し込みは、コロナによる売上げの減少を補うために申し込むものです」と訴えますが、「難しいですね」と言われ、後日融資できない旨の通知が届きました。

経営が厳しい中、必死に経営を続けている業者さん、まず初めに資金が必要になるのはCさんのような業者なのに、ここには一切救済の手が差し伸べられていません。

こういった破綻懸念先、実質破綻先と区分され、コロナの影響を大きく受けている業者は、いま倒産を待つばかりの状況です。

すべての業者を、新型コロナの影響で倒産させないために、救われていない業者の声を国に届けるなど交渉を強めていきます。