前回⑧の「自主記帳」のイメージをもっと具体化してみましょう。

民商では、記帳・決算の相談を受けた場合、
第1番目に「現在、記帳しているのは何ですか」と聞きます。
……売掛帳を記帳している方。手帳に売上を記入している方。未払金をメモしている方。現金出納帳をつけている方。伝票を書き、パソコンに入力している方。毎月試算表まで作っている方……。
第2番目に「どのように書類を保管していますか」と。
……科目ごとに整理している方。日付順に貼り付けている方。ただ領収書保管箱に入れている方……。
第3番目に、「記帳と言いますが、どこまで整理したいのですか」と。
……パソコン記帳したい方。確定申告に間に合う程度、融資を受けたい方……。

など個々バラバラですが、現実の記帳状況から出発し、本人が望む水準まで援助しています。最近は、個人の方も、法人の方も「もっと経営の内容を分析したい」との要求が増えて来ています。

それで、民商の自主計算ノートの記帳ができることを前提に試算表・決算表までできる水準に引き上げるための援助を強化しています。

特にパソコン記帳は業者の期待に応える結果がでます。「誰でも記帳ができるパソコン記帳を覚えませんか」と積極的に取り組み、今では若い人は当然ながら、70歳代の経営者もパソコン記帳にチャレンジしています。中には初めてパソコンに触る方もおり「パソコンの起動から終了の仕方」からスタートする方もいますが、相談者の状況に応じて使い方を教えます。事務所や電話などで「チョットこの操作教えて」「更新の仕方は」「どの科目に入れていいの」と入力や仕訳の相談が続きますがわかるまで直接援助しています。

次回は「民商の援助の前提、自主計算ノートの記帳について」です。

事務局長 野坂 勲